中国の教育部(省)と国家語言文字活動委員会は今年、中国言語資源保護プロジェクトを立ち上げた。中国全土で、言語資源の調査や保存、展示、開発利用などを中心とする活動を展開している。また、記録や保存が至急必要な方言や少数民族の言語に対して、山西省や浙江省、福建省、重慶の4地域で、第1陣の「方言調査」を開始した。中国青年報が報じた。
中国青年報社会調査センターはこのほど、「民意中国網」や「問巻網」を通して、2003人を対象に、オンライン調査を実施し、回答者の70.9%が、「故郷の言葉は方言」と回答。故郷を離れた後に関しては、23.6%が「方言をよく話す」、50.7%が「時々方言を話す」、22.1%が「ほとんど方言を話さない」と回答した。自身の方言のレベルに関して、21.7%が「生粋の方言を話せる」、58.0%が「比較的生粋の方言を話せる」、12.8%が「故郷の方言を聞いて理解できるが、話せない」、3.6%が「聞くのも、話すのも困難」と答えた。
上海大学の言語学博士・朱貞淼氏は、「全世界には約6500種類の言語があるといわれている。どの言語も、完全な体系をなしており、一種の思考様式を代表している。新しい言語を学ぶと、旅行や仕事のうえで利便性が増すばかりでなく、その言語を話す人の思考様式を垣間見ることができるというのも重要な点」との見方を示す。では、どのように方言を保護すればよいのだろうか?調査では、回答者の58.0%が、「まず、若者が方言の意義と価値を理解しなければならない」、54.2%が「日常生活の中で、よく話し、よく使わなければならない」、50.7%が「若者は方言を話す世代の人から学ぶべき」、34.1%が「方言を積極的に学び、広めなければならない」、31.9%が「方言を保護する斬新な方法を編み出さなければならない」と答えた。(編集KN)
「人民網日本語版」2015年7月31日