中国科学院大連化学物理研究所の高速分離・検出研究チームはパルスによるイオン濃縮技術を利用し、感度の高いイオン移動度分光法(IMS)を開発した。関連する成果はこのほど、「米国化学会誌」に掲載された。中国科学報が伝えた。
IMSは高感度の高速分離・検出技術で、爆薬や化学兵器の検査・警報などの分野で重要な力を発揮する。イオン源のイオン利用効率を高めるため、研究者はイオン源とイオンゲートの間の電極に、イオンゲートを開けるパルスと同位の高圧パルスを加えた。イオンゲートが開いている間、同高圧パルスは電離領域の電磁場の強度を直ちに10−20倍にし、かつすべてのイオンをゲートからイオン輸送管に移す。
実験結果によると、同技術はIMSと同様の分解能を確保した上で、イオン源のイオンの利用効率を従来の1%から20%前後にし、大幅に感度を高めることができた。専門家によると、同技術はシンプルであり、既存のイオン輸送管の改造を行う必要はないという。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年8月4日