▽100年企業 日本には極めて特殊な経験がある
実際、こうした世界での経験は、日本企業のやり方とぴたりと一致する。ただこうした汎用的な経験のほか、日本には何か非常に特殊な経験がないのだろうか。
第一に、企業が100年生き延びるには、なんといっても企業がしっかり継承されることが必要だ。100年生き残るには4代、5代の継承が必要で、少なくとも3代は続かなければならない。企業家に生死について確固とした考えがなければ、100年続く企業を生み出すことはできない。
日本では同族企業が99%を超えるが、家という概念について、中国と日本とでは理解に差がある。家産の継承ということでは、中国では子ども達に資産を分けることが多いが、日本では独特のやり方をするのが一般的で、長子一人にすべてを継承させ、他の子どもは会社から資金を提供されて別の企業を経営する。中国人は企業を家族化し、企業は血縁関係にある家族の付属品になる。日本では家を経済や生活の共同体とみなすことが多く、家族の構成員は共同体の付属品に過ぎなくなる。
第二に、日本企業は職人気質であり、中国企業は商人気質だ。
第三に、日本企業が100年生き延びる重要なポイントは、企業の経営理念にある。日本の優れた企業のほぼすべてが非常に堅実な経営理念をもち、創業者が経営理念を定めると、後継者がそれを絶えず強化し、すべてのことについて経営理念に合致するかどうかを検討し、反省を繰り返す。このような方法によらずに、100年続く企業になることはできない。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年9月23日