モバイルインターネットのビジネス発展の将来性を理解しようとする企業であれば、(米国の)シリコンバレーだけに目を向けず、太平洋の対岸の中国にも注目するべきだ――英エコノミスト誌(最新号)は、モバイルインターネットアプリを中心とする中国の科学技術の発展の成果に焦点を絞り、こう感嘆を漏らしている。この世界的に影響力を持つ雑誌は、中国の科学技術に強い関心を示し、中国と西側が科学技術分野で「革新の相互参照」の段階に入ったことを強調した。人民日報が伝えた。
エコノミスト誌は「中国の技術先駆者」と題したトップ記事で、次のように指摘した。
多くの人は、中国の科学技術業界は「閉鎖的な市場」と考えている。中国の科学技術企業は剽窃と模倣しかできず、他者の発明と創造を自分のものにするというのだ。しかし実際には詳細に観察することで、中国の科学技術業界全体が、より前向きで創造力あふれる別の一面を持つことが容易にわかる。中国で広く使用されているモバイルインスタントメッセージングソフトウエア「微信」を例としよう。英国ではごくありふれた、ほぼすべての人に使用されているWhatsAppは、中国の微信に大差をつけられている。中国人ユーザーにとって、西側のモバイルアプリは「時代遅れ」であり、微信のようにシンプルで便利で、多様な機能を持たない。微信は多機能集約により、世界でも唯一無二の地位を占めている。微信の月間アクティブユーザー数は7億人を超えており、インスタントメッセンジャー、トランシーバー機能、コンテンツ閲覧、ゲーム、決済といったさまざまなサービスを提供しており、すでに一般的なアプリの定義を超え、膨大な総合的・系統的な場となっている。匯豊銀行は微信の価値を800億ドル以上と見積もっている。
微信は唯一の例ではない。中国で有名なネット通販企業のアリババは、オンライン通販の取引における信用問題を解決する、第3者決済サービス「支付宝」を開発した。同社は現在、さらに多くのサービスを提供している。オンライン配車サービスの滴滴打車はサービス拡大に取り組んでおり、路線バス用の「滴滴公交」や新車のテスト運転等サービスを打ち出している。また新浪微博の多くの機能も、西側で普及しているツイッターには備わっていない。
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