第71回ゴールデングローブ賞(GG賞)の授賞式が12日、米ロサンゼルスで開催された。同賞は米アカデミー賞の行方を占う前哨戦と言われてきたが、ここ数年の受賞者を見ると、その流れに逆行しているように見える。まるで「アカデミー賞の前哨戦」という肩書をおろし、自分の存在感を示したいかのようにだ。広州日報が報じた。
GG賞の受賞者は、ハリウッド外国人映画記者協会(HFPA)の会員96人の投票により選定される。同賞の授賞式が、アカデミー賞の授賞式(今年は3月2日)と近いため、これまで「アカデミー賞の前哨戦」と言われてきた。しかし近年、GG賞は自身の独自性を強調し始めている。それは受賞者を見ても明らかで、ここ数年はGG賞を受賞した作品が、アカデミー賞では受賞を逃すということがよくある。
GG賞とアカデミー賞が過去、「友好的な関係」にあったとすれば、昨年を機に、両者はそれぞれの道を歩み始めた。昨年、アカデミー賞がGG賞より前にノミネート作品を発表し、メンツを潰される形になったGG賞はついにアカデミー賞との「縁」を切った。例えば、アカデミー賞では監督賞のノミネートを逃したベン・アフレック監督が、GG賞では、「アルゴ」で監督賞を受賞し、アカデミー賞では各項目のノミネートをにぎわしたスティーヴン・スピルバーグ監督の「リンカーン」や李安(アン・リー)監督の「ライフオブパイ/トラと漂流した227日」がGG賞では「惨敗」を喫したのだ。
アカデミー賞の「前哨戦」という肩書を降ろすために、GG賞は他にはないオリジナル性を創造していかなければならない。アートに特に注目するカンヌ国際映画祭、新人監督の発掘に力を注ぐベルリン国際映画祭、競争が熾烈を極めるアカデミー賞となると、GG賞の最大の特徴は「華やかさ」だろう。
毎年GG賞には、ハリウッドスターが豪華な衣装で参加し、「パーティ・オブ・ザ・イヤー」とも称されている。スターらにとっては、競争が熾烈なアカデミー賞の前に、お腹を膨らしたり、情報を集めたりしながら、賞ももらえるかもしれないという場なのだ。また、GG賞もスターを積極的に招待しているだけでなく、若者の注目をさらに集めるための努力も行っている。例えば、2011年はイギリス出身のコメディアン・リッキー・ ジャーヴェイスを司会者として起用し、その毒舌ジョークが話題に。高視聴率をたたき出した。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年1月15日