フランステレビ3チャンネルがこのほど放送した、「福島:地球規模の汚染をもたらすか?」と題するドキュメンタリー番組では、日本政府が事故の真相を覆い隠していること、毎日数百トンもの放射能汚染水が太平洋に流れ出していること、欧米の市場で放射能に汚染された魚介類が流通していることなど、福島原発事故をめぐる現況が伝えられた。人民日報が報じた。
ドキュメンタリーによると、日本政府は、放射線測定器の供給業者にパラメータ改ざんを求め、それによって放射能汚染値が本来の数値よりも20%低く押さえられた結果、「汚染はそれほど深刻な状況ではない」という印象がもたらされた。また、原発事故によって放射線を被ばくした多くの福島の子供達は、政府が定めた「巧妙なランク付け」によって、甲状腺がんと確定診断されることはなかった。また、がん検診を受診していない子供も多い。
日本政府資源エネルギー庁汚染水対策官の木野正登氏は、ドキュメンタリーの中で、「この3年間、放射能汚染水が土壌に浸み込むのを防ぐため、それらを西太平洋に流す以外に方法はなかった。この処置によって放射能汚染が拡大し続け、米国やスイスなどでは、現地の太平洋で捕獲されたマグロから放射能物質が検出された」と語った。
仏原子力安全局のフィリップ専門員は、フランステレビ3チャンネルの取材に対し、「このような日本政府のやり方を、決して容認することはできない。このドキュメンタリーを観て、恐ろしく感じたのは、放射能漏れ事故そのものではなく、日本政府の無責任極まる事故処理の対応の仕方だ。日本が太平洋に流出し続ける放射能汚染水によって、いずれは地球規模の汚染がもたらされる危険性を感じている」と語った。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年3月3日