国家統計局サービス業調査センター、中国物流・調達連合会が先週末に共同で発表したデータによると、今年2月の製造業購買担当者指数(PMI)は50.2%で、前月比0.3%低下して、8カ月ぶりに最低を更新した。専門家の分析によると、春節(旧正月、今年は1月31日)などの要因が製造業PMIの上昇率鈍化の原因だという。「京華時報」が伝えた。
中国の製造業PMIは、企業の調達をめぐる経理データの月間調査の結果に基づいて算出されるデータで、新規受注指数、生産指数、就業者指数、サプライヤー配送時間指数、原材料在庫指数の5つの指数を加重平均して算出したもので、50%を上回れば景況の改善を示し、50%を下回れば景況の悪化を示す。
主な個別指数をみると、2月は生産指数が52.6%で前月を0.4%下回った。新規受注指数は50.5%で同0.4%低下、原材料在庫指数は47.4%で同0.4%低下、就業者指数は48.0で同0.2%低下だった。その一方で、生産経営活動期待指数は61.8%となって同10.5%上昇し、製造業企業が今後3カ月間の生産経営に対し楽観的な見方をしていることがわかる。
企業の規模別にみると、大規模企業のPMIは50.7%で同0.7%低下したが、引き続きボーダーの50%を上回った。中規模企業は49.4%で同0.1%低下し、3カ月連続で50%を下回った。小規模企業は48.9%で同1.8%上昇した。
▽分析 4-6月の製造業に回復の期待
同センターの趙慶シニア統計師によると、2月のPMI低下の主な原因は春節だ。春節期間とその前後は、企業の一部が操業を停止して生産が減少し、従業員が帰郷するため、製造業企業の生産経営活動が停滞する。過去数年間のデータからも、春節の長期連休が製造業に影響を与えることがはっきりしている。
中国交通銀行金融研究センターの陳鵠飛アナリストによると、2月の生産経営活動期待指数は前月比10.5%上昇して61.8%になり、約1年ぶりに上昇率の記録を更新した。ここから製造業の生産経営活動への期待が目立って改善したことがうかがえる。これに加えて今年は改革のボーナスが徐々に製造業を後押しし、産出量ギャップがマイナスからプラスに転換し、生産者物価指数(PPI)が底を打って上昇に転じたこともあって、第2四半期(4-6月)には国内の製造業の在庫が拡大し、景気回復が徐々に実感として現れてくることが予想されるという。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年3月3日