高級車業界の価格競争が過去にないほど激化し、釣魚島(日本名・尖閣諸島)の国有化問題が浮上した2012年、日産が海外で展開する高級車ブランド「インフィニティ」の中国市場での販売台数が1万6千台と、前年比16%減となり、中国市場への本格参入以来5年間で初めて販売台数の減少を記録した。だが、この販売実績によって、中国市場でのインフィニティの前途に影が差すことはないだろう。春節(中国旧正月)大晦日、インフィニティ・グローバル会社のヨハン・ダ・ネイシン社長は、香港本社から北京に赴き、100社を超える中国メディアに向けてインフィニティ・グローバル発展戦略を発表、インフィニティ・グローバル発展戦略における中国市場の特別な位置づけについて強調した。国際商報が伝えた。
誕生から24年の歴史を誇る高級車ブランド「インフィニティ」は、今や世界47カ国・地域で販売されている。2012年の世界販売台数は約16万台、中国は米国に次ぐインフィニティの世界第2位市場となった。
2012年に現職に就いたネイシン社長の前職は、独アウディグループ米国担当CEOで、7年間の就任中にアウディの米高級車市場シェアを5.3%から10%に引き上げた。
インフィニティの中・長期計画によると、インフィニティの世界販売台数を2017年までに50万台に増やし、世界高級車市場において10%までシェアを引き上げる。この目標達成の鍵を握るのは中国市場であることは言うまでもない。
ネイシン社長は、「世界高級車市場での日産のシェア拡大のために、インフィニティは無くてはならない存在だ。だが、ライバルを打ち負かすことが我々の発展目標ではない。我々は他社が持っていないものを追求し、絶えず自己の限界に挑戦し、デザイン・性能・技術・サービスの全てに全身全霊を注ぎ、より素晴らしい高級車ブランドを造ることを目指していく」と強調した。
世界一流の高級車ブランドとして成功するためには、製品そのものが大きな鍵を握る。現在インフィニティが展開している車種は、世界高級車市場の車種全体の57%にとどまり、より細分化された市場では、未開拓の部分も多い。製品戦略について、ネイシン社長は次の通り語った。