書籍「中国人民抗日戦争記念館所蔵 日本による中国人労働者強制連行の記録」が18日に出版され、日本に強制連行されて労働を強いられた中国人3万4282人の名簿が、初めて紙版で公表された。60冊、3万ページ以上に及ぶ記録の出版によって、日本が中国人労働者を強制徴用し、奴隷的に酷使した犯罪の最も直接的な証拠が、世間の目に晒されることとなった。北京青年報が伝えた。
日本は、1943年から1945年にかけて、当時の中国占領区で、4万人以上の中国人を続々と日本に強制連行し、企業35社の労働現場135カ所で、非人道的な過酷な肉体労働を無償で行うよう強要した。このほど出版された書籍に収められたデータによると、中国人労働者は、毎日10時間から12時間、極端な例では16時間も働かされた。彼らは、5人に1人の割合で、過酷な労働によって命を落とした。日本側の資料統計によると、日本で死亡した中国人労働者は6830人に達した。
「中国人民抗日戦争記念館所蔵 日本による中国人労働者強制連行の記録」は、計60冊、ページ数は計3万ページを上回る。記録の原文は、日本側によって作成・編纂されており、日本語によって記述されている。これら405件の日本に強制連行された中国人労働者の記録は、日本に住む華僑で東京華僑総会の名誉会長を務める陳焜旺氏の手で、60年余りの間、大切に保管されてきた。陳氏は昨年9月18日、これらの貴重な記録を中国人民抗日戦争記念館に寄贈した。同記念館は今年4月、日本に強制連行された中国人労働者3万4282人の名簿を公式サイトで公開した。
中国人民抗日戦争記念館の李宗遠副館長は、「これらの記録は、文化財として所蔵されており、簡単に一般公開することはできないものだ。印刷物としてこれらの記録が世間に発表されることで、社会の各界がこの時期の歴史をより深く理解し、中国人を強制連行し過酷な労働を強いた日本の犯罪行為がより明らかになる。また、記録の出版によって、社会により多くの効果利益がもたらされ、専門家や学者が同時期の歴史研究を進めるうえで有利に働くであろう」とコメントした。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年9月19日