中国のEコマース(電子商取引)最大手のアリババ(阿里巴巴)は米国時間19日、米国市場のテクノロジー企業で過去最大となる調達額200億ドル(約2兆1600億円)で、ニューヨーク証券取引所に上場し、時価総額がインターネット企業のうち、グーグルに続く2位となった。投資家の人気を浴び、歴史に1ページを加えたアリババの馬雲・董事局主席は、「この時代と、インターネット、中国、中小企業への感謝を忘れてはいけない」と心境を語った。この言葉は確かに道理にかなっていると言える。アリババの上場成功で、人々は世界の投資家が中国経済に「信頼」の一票を投じているのを目の当たりにした。
アリババの成長は、中国経済の急速な発展の縮図とも言える。世界の投資家にとって、アリババの成功のストーリーは、中国経済の成功だけでなく、中国の未来には無限の可能性があることを意味している。同社の上場は、中国が自身の発展により、世界に成長の機会を分け与えていることをも示している。
アリババの上場成功により、中国のイノベーションと市場が結合した時の魅力、つまり、既存の技術を運用し、最新のビジネススタイルを導入し、市場のポテンシャルを呼び起こし、飛躍的な成長を遂げるという魅力が、世界に向けて示された。中国は世界第2位の経済体だが、オンラインショッピング人口は、インターネット利用者の半分にも到達していない。また、Eコマースの小売売上額は今のところ、中国全体の8.4%を占めるにとどまっている。つまり、中国の個人消費は、まだ急速に成長している過程なのだ。
中国が世界と共に、経済グローバル化による「ウィンウィン」のストーリーを作り上げていることは、誰の目にも明らかだ。中国の経済発展をめぐっては、偏った見方などからさまざまな「雑音」も聞こえてくるが、中国は依然として、世界経済の成長に大きく貢献していることを決して忘れてはいけない。2013年、中国の世界経済の成長に対する寄与率は約30%で、世界に巨大な市場を提供してきた。もちろん、中国本土の企業にも、成長のための舞台を提供している。理性的に中国経済を見ている人は、イノベーションと成長を遂げられる企業の「生態系」が構築され、中国政府も市場の活性化を刺激し、経済構造の調整に力を入れ、発展モデルを転換することで、確固とした基礎を持つ明るい未来を構築していることに気付いている。