中華人民共和国の成立65周年を控え、韓国湖西大学教授で、中国問題専門家の全家霖氏はこのほど、経済日報の独占インタビューに応じた。全氏は、「中国は新興市場の中で、依然として最も魅力的な投資先だ。中韓自由貿易協定(FTA)は、両国に発展の新しいチャンスをもたらす」と述べた。経済日報が伝えた。
全氏は、中国の上半期の7.4%という成長率について、「中国経済の成長率は、今後数年に渡り小幅低下を続けるとみられるが、これは中国経済の衰退を意味するものではない。当然ながら、中国政府には多くの調整手段があるが、これらの措置をいきなり実行に移すことはない。中国政府は金融リスクの拡大を防止するため、市場の大規模な景気刺激策に対する期待を抑えており、来年の成長率の目標を引き上げる可能性は低い。中国経済には現在、極端な危機的状況は生じていない。中国は新興市場の中で、依然として最も魅力的な投資先だ」と述べた。
人民元の国際化が、近年着実に推進されている。全氏は、「国際的に通用する通貨の国際化水準については、経済規模、通貨の価値の安定性、資本市場の開放の程度、貿易形態、政治の安定性という5つの面から評価できる。経済規模を見ると、人民元国際化の条件は十分だ。為替や物価の変動性などの要素も、人民元の価値の安定性が、国際化水準に近づいていることを示している。金融市場の開放の程度は、依然として国際化水準に達していないが、製造業の輸出に占める比率、後進国への輸出の比率など、通貨の国際化に関する貿易形態はすでに大幅に改善されている。世界では、政治リスクなどの判断基準を巡る中国に対する偏見が存在するが、中国国内の政治が安定していることは肯定できる。これらの基準および中国政府の人民元国際化に対する近年の積極的な態度から見ると、人民元国際化の流れを止めることはできない」と指摘した。
全氏は、「韓中両国は現在、FTAの交渉に注目している。経済の協力と発展を拡大するFTAは、両国に新たな発展のチャンスをもたらす。また両国はより大きな経済の実益を得られるようになり、持続的な発展の原動力を手にするだろう。両国の指導者による、高水準のFTAの早期締結という合意内容が、一日も早く現実化することに期待する」と語った。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年9月29日