10月1日から7日が、国慶節(建国記念日)に合わせた7連休になる中国。旅行には絶好の時期となる。そんな中、今年は入場料を上げる観光地と、下げる観光地が登場するなど、観光地が二極化している。新華網が報じた。
一部の観光地は「祝祭日は値上げ」の原則をそのまま実行している。例えば、最高ランクである国家5A級観光地に認定されている広東省の丹霞山は、元々平日160元(約2800円)、祝祭日180元(約3200円)の入場料を9月から平日、祝祭日問わず200元(約3500円)に値上げした。また、雲南省麗江市にある玉龍雪山も、105元(約1850円)から130元(約2300円)に値上げした。
中国社会科学院の報告によると、現在、5A級観光地の平均入場料は109元(約1900円)。中国観光研究院のデータも、5A級観光地の入場料は、早くから「100元(約1700円)時代」となっていることを示している。
一方で、値上げの流れに逆行している観光地もある。例えば、湖北省の三峡ダム観光地はこのほど、中国人の観光客を対象に、無料開放することを発表した。また、北京や山東省済南市なども、国慶節当日の10月1日は、市内の各大型公園、観光地を全て、または一部を無料開放すると発表した。
値上げを敢行した観光地は、その理由に関して、人件費などの運営費が上がっていることや値上げにより客の数を抑えることで環境を保護するためとしている。
中国人民大学公共管理学院の許光建副院長は、「一部の観光地の入場料が毎年上がっているのは、政府の観光地、特に5A級観光地に対する資金援助が不足しているから。また、観光地自体の入場料に過度に頼るという傾向が変わっていないことも挙げられる。入場料で得られる収入は限られており、観光地周辺の商業価値を向上させてこそ、大きな収入が見込める」と指摘している。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年9月29日