各地の観光市場にとって、中国人観光客は多くのお金を落としてくれる「お得意様」。韓国にとっては、観光業の収益を押し上げてくれるだけでなく、産業の動向も変えてしまう存在となっている。中国新聞網が韓国の「亜洲経済」中国語版サイトの報道を引用して報じた。
中東呼吸器症候群(MERS)の感染が拡大し、韓国の旅行市場は大きく落ち込んだものの、終息の兆しを見せていることもあり、再び頭角を現そうとしている。また、韓国の不動産市場も投資ブームを迎えている。
韓国観光発展局の統計によると、2014年、韓国を訪問した中国人観光客は600万人に達し、18年には1000万人の大台を突破すると見込まれている。韓国の不動産業界が提供している統計を見ると、中国人観光客が増加しているのに比例して、韓国の不動産投資家だけでなく、中国の投資家も、人気観光地や繁華街などの不動産に投資している。
リトルチャイナタウンと呼ばれるソウルの延南洞(ヨンナムドン)の不動産は、この3、4年で高騰し、約2倍の1坪当たり平均3000万ウォン(約330万円)に達している。中国人観光客が韓国を訪れると必ず立ち寄る東橋洞(トンギョドン)や西橋洞(ソギョドン)、合井洞(ハプチョンドン)、弘益(ホンイク)大学の付近などの不動産も大幅に高騰している。
韓国の不動産業界がまとめた統計によると、中国人観光客が最も多いソウルの江南(カンナム)駅、江南病院付近、明洞(ミョンドン)駅、弘益大学一帯、龍山(ヨンサン)駅、孔徳(コンドク)駅、文井洞(ムンジョンドン)、松島 (ソンドクッチェトシ) 国際都市、龍仁(ヨンイン)行政区などの不動産も、中国の投資家に人気だ。