ルノーは輸入車の55~60%を天津港から輸入している。ルノーは今回の事故について、「大まかな統計で、約1500台が爆発により損傷を受け、破壊された。被害を受けた車種はコレオスが中心で、販売への具体的な影響は今のところ不明」としている。コレオス標準モデルの価格20万2800元(1元は約20円)に基づいて計算すると、1500台の被害額は3億400万元に上る。
VWは13日午後、「一部の輸入車が今回の事件で被害を受けたが、具体的な状況については確認中」と発表している。VWは13日早朝に、天津港での物流輸送作業を停止している。
アウディも、爆発による飛散破片物で車の塗装や窓ガラスに傷がつくなど、100台あまりの輸入車が軽度の損傷を受けた。マツダも一部の輸入車のボディや窓ガラスが損傷を受けたが、被害台数は10台以内という。
このほか、BMW、ベンツ、フォード、プジョー・シトロエン、クライスラーなども天津港から車を輸入しているが、今のところ被害報告は無い。浜海新区に工場がある天津一汽トヨタは現在、被害状況の確認を行っている。なお、同社は現在夏季休業中で、生産は行っていなかった。
▽自動車の市場供給に影響は? 現在は在庫があるが、今後の供給が逼迫か
天津の税関ビルも爆発の被害を受けており、天津港の輸入車の通関業務が一時停止されているため、現在輸入車は一時的に中国市場に入れなくなっている。