米国の科学者は13日、今年のエルニーニョ現象が過去65年間で最大級となり、来年3月まで続く恐れがあると予想した。アメリカ海洋大気庁は今年のこの現象を「ブルース・リー」と名付け、その勢いを形容している。新華網が伝えた。
世界の気候は今年、エルニーニョ現象により乱されている。オーストラリアの降水量は4月、例年より5−8割減少した。フィリピンの8つの州では5月に深刻な干ばつが発生し、インドは熱波により2000人以上が死亡、米カリフォルニア州などでも深刻な日照りが発生した。タイでは6月、過去10年間で最も深刻な高温と干ばつが発生し、朝鮮半島も稀に見る干ばつの影響を受けた。日本は7月に熱波に見舞われ、エジプトは熱波の影響で76人が死亡し、米国の中部・西部で豪雨が降り、広東省湛江市が60年に1度の干ばつに見舞われた。
過去65年の気象データを見ると、1972−1973年、1982−1983年、1997−1998年に海面水温が急上昇し、「スーパーエルニーニョ」が発生していた。
エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の広い海域で、海面水温が異常に高くなる現象を指す。これは往々にして、世界各地の異常気象を引き起こす。エルニーニョ現象の発生の周期は不規則的で、平均的には3−5年に1度発生する。一般的には約12ヶ月続くが、18ヶ月続く場合もある。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年8月18日