(1)中国は南中国海における領土主権と海洋権益を断固として守る。中国はフィリピン側の全ての行いの魂胆をよく知っており、強い警戒を保っている。中国側は、すでに2006年に国連海洋法条約第298条に基づき出した除外宣言を特に強調する。したがってフィリピンは「条約」を利用して主権および海洋境界画定に関わる仲裁の受け入れを中国に余儀なくさせようなどという考えを抱いてはならない。
(2)中国が仲裁問題で妥協することはない。フィリピンは中国の反対を顧みず、南中国海をめぐる中国との争いの国際仲裁を一方的に提起し、仲裁手続きを強引に推し進めている。フィリピンはマイナスの世論をつくり続け、中国に圧力を加え、南中国海における中国の権益維持・安定維持を妨害している。だが法律を濫用するフィリピンの行為を中国が放任することはなく、強制仲裁に断固反対する。
(3)中国は平和的方法による紛争解決を依然望んでいる。フィリピン側のたゆまぬ挑発を前に、中国はフィリピンが交渉のテーブルに戻ることを望んでいる。中国側は協議と交渉を通じた紛争解決についての両国間の既存の共通認識を整理した。1995年から2011年までの複数の共同声明などはいずれも双方が交渉を行う意向を確認している。中国がフィリピンを含むASEAN各国と署名した『南中国海における関係国の行動宣言』もこの原則を表明した。
南中国海をめぐる中国とフィリピンの争いの核心は領土主権をめぐる争いと海洋権益の重なり合いの問題だ。この問題は本来両国関係の全てではないが、フィリピン側の誤った方法のために、本来進展を得るべき双方間の友好協力に深刻な影響が出ている。仲裁構想に固執しても結局は徒労に終わり、小事にこだわって大事を失う結果になるということにフィリピン側は気づくべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年8月26日