商科と社会科学はまるで「タイガーバーム」?
「中国人留学生帰国就業青書」によると、海外帰国組の専攻学科トップ10は順次、ビジネスマネジジメント、応用経済学、理論経済学、語学、芸術、コンピュータサイエンス・技術、管理学・工学、教育学、社会学、ジャーナリズム学で、商科と社会科学関係の学科が中心となっている。
商科と社会科学関係の学科を、「タイガーバーム」専攻と呼ぶ人もいる。どんな怪我や傷にも、とりあえずタイガーバームを塗るが、特に効き目がある訳ではない。同様に、就活においても、これらの学科が特別歓迎される訳ではない。
広州市の某企業で大卒生の採用を担当している王マネージャは、「採用する側から言えば、市場化された経営方式と効率・利潤を優先させる経営ポリシーが、会社の採用戦略をかなり大きく左右する。つまり、大学で理論的なことは数多く学ぶけれども、決定的な専門技術を習得する機会に乏しい商科・社会科学関係学科の学生は、現実的な価値の創造性に欠ける。これでは、し烈極まる就職戦線において、優位性に乏しくなるのはやむを得ない」と指摘した。
また、企業内部において、商科・社会科学学専攻者に適したポストは、流動性が低く、なかなか空きポストが出ない。一方、彼らに適したポストが多い公務員や国家機関職員の競争はとりわけ厳しい。このような事情から、海外帰国組の選択範囲がある程度制限されてしまう。だが、王マネージャは、「それでも、多くの企業が、総合的資質の高い海外帰国修士を歓迎している」とつけ加えた。
専門家は、「商科・社会科学を専攻した海外帰国修士が、企業に自分をアピールしようと思うなら、休暇中にインターンシップなどによって実務経験を増やす一方で、コンピュータや第2外国語などの科目を履修して、自分の総合的資質を高める必要がある」と提案した。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年12月12日