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中国残留孤児「家族みんな中国と血が繋がっている」

人民網日本語版 2015年08月17日09:33

養母の写真を見せる鈴木静子さん

特集:国境を越えた人間愛 中国残留日本人孤児

埼玉県所沢市民文化センターで今月26日、中国残留孤児・婦人の歴史と今を伝えるイベント「中国帰国者 戦後70周年記念公演会」が開催される。その第二部では、中国残留孤児自ら制作し、出演する舞踊劇「孤児の涙」が披露される。同舞台劇は、日本が敗戦し、中国東北部住んでいた開拓団らが、逃避行し、その混乱の中で遺棄され、中国人に引き取られた子供達の物語を描いている。その中で、逃避行する人を演じる鈴木静子さんは、主役でもないその役を、喜んで演じている。

1946年、まだ2歳だった鈴木さんは、黒竜江省牡丹江の日本人収容所から、当時14歳だった沙秀芸さんを通して、姉の沙秀清さんに引き取られた。その少し前、生まれた間もない沙さんの娘は、腸チフスを患い、日本人が街を封鎖しており、すぐに治療が受けられなかったため、そのまま死亡していた。それでも、やせ細り、高熱を出している鈴木さんを見た沙秀清さんは、日本人に対する恨みも忘れ、「彼女は敵の娘だったが、子供。引き取らなければ死んでいた」と語る。

鈴木さんは、洪静茹と名付けられ、沙さんは家族会議を開いて、養子にすることを宣言した。そして、差別を受けることがないよう、同省哈爾浜(ハルビン)市に引っ越した。

1985年、中国外交当局は、既に結婚して母親になっていた鈴木さんに、残留孤児は日本に帰国できることを告げた。家族で何度も話し合った結果、鈴木さんは帰国を決定。同意書にサインした。鈴木さんは、中国に対する恩を忘れないことを示すため、中国名の洪静茹の中から、「静」の文字を取った日本名にした。


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