2014年8月27日  
 

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アイスバケツチャレンジ、挑戦に適していない人は?

人民網日本語版 2014年08月27日08:21

ALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者を支援するチャリティー活動「アイスバケツチャレンジ」が、米国の各界を風靡している。善意を示すためには、さまざまな手段がある。盲目的に流行に乗ろうとする必要はなく、他者の健康を気遣うと同時に、自分の健康を気遣わなければならない。中国科技網が伝えた。

参加者はネット上で氷水を浴びる動画を公開した後、別の参加者を指名することができる。活動の規定によると、指名された人は24時間内に挑戦するか、ALS協会に100ドルを寄付しなければならない。この活動は当初、多くの人にALS患者を注目してもらい、寄付を集めることを目的としていた。

◆チャレンジ前の条件

アイスバケツチャレンジに挑戦し、自ら難病の患者に貢献することは、幸運かつ幸せなことに違いない。しかし医師は、この活動は身体的なチャレンジでもあり、誰もが参加に適しているわけではないと指摘する。心血管・脳血管に異常のある患者、頚椎症患者、生理中の女性、胃の不具合や慢性下痢の症状のある人は、同活動に参加するべきではない。

◆心血管・脳血管疾患の患者

江蘇省人民病院急診医学科の蒋雷医師は、「立秋が過ぎたが、バケツで氷水を浴びるにはまだ相当な温度差がある。脳血管は、気温の高い外で拡張する。高齢者、もしくは高血圧、糖尿病、心血管・脳血管疾患などの患者が、短時間内に大量の氷水をかぶれば、脳血管が急速に収縮し、痙攣、貧血、頭痛を引き起こしやすい。深刻な場合は、脳梗塞が生じる。また急に冷水を浴びるという刺激により、血圧と心拍数が上がり、心筋梗塞などの心血管・脳血管疾患を誘発しやすい」と指摘した。

冠状動脈性心臓病の患者が急に氷水を浴びると、冠状動脈の血流量を増加できず、心筋虚血を起こし狭心症になる可能性がある。深刻な場合は急性の心筋梗塞で死亡することもある。

◆頚椎症患者

動画を見ると、ビル・ゲイツ氏はバケツを高々と掲げ、氷水を全身に浴びていたが、これは最良の選択肢ではない。

アイスバケツチャレンジは水をかぶるよう求めているが、水が落ちる時に重力が働く。重力が大きすぎれば、頚椎がダメージを受ける可能性がある。デスクワークのやり過ぎ、頸部の怪我などによる頚椎損傷の経験がある人は、慎重になる必要がある。バケツを高く上げすぎれば、衝撃力が増す。チャレンジの際にはなるべく上を向き、頸部が衝撃を受ける可能性を下げるべきだ。

◆生理中の女性

特殊な原因により、特に生理中、授乳中、妊娠中に冷水の刺激を受けると、内分泌の失調、閉経、腹痛が生じやすくなる。また多くの細菌が膣内に入ることで、膣炎などの婦人病になりやすい。これは妊娠と身体の健康に、一定の影響を及ぼす。

またオフィスなどで長期的に座りっぱなしで、運動不足になっている人は免疫力が弱いため、氷水の刺激を受けると、細菌とウイルスに付け入る隙を与えてしまう。これは風邪、咽頭炎、呼吸器疾患の原因になる。また冷え性、末端冷え性、胃の不具合、慢性下痢などの症状のある人と子供は、アイスバケツチャレンジの参加に適していない。

専門家は、「中国人の体質は外国人と異なる。氷水をかぶる前に、事前に慣らしておくといい。プールで泳ぐ前に冷たい水で体を慣らし、プールに入ってから筋肉がつるのを防ぐのと同じだ。水をかぶる前に四肢を水で慣らし、体温を下げ刺激を減らすべきだ」と提案した。(編集YF)

「人民網日本語版」2014年8月27日

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