香港上海銀行(HSBC)が3日に発表したデータによると、中国の2月の製造業PMI(改定値)は48.5となり、7ヶ月ぶりの低水準となった。中国国家統計局が前日発表した公式のPMIも同じ流れを示し、50.2で8ヶ月ぶりの低水準となった。製造業の活動を反映するPMIが振るわず、政府が「安定成長」に向け政策を調整するという予想が強まっている。新京報が伝えた。
PMIは製造業の活動を反映する総合指数で、中国物流購買連合会と中国国家統計局が共同発表する公式版PMIと、香港上海銀行が発表するPMIはいずれも50を境界線としている。PMIが50を上回れば製造業の活動が拡張中で、50を下回れば低迷中となる。
香港上海銀行が昨日発表したPMIのうち、雇用指数(改定値)の低下幅が過去5年間で最大となり、産出指数と新規受注指数が2013年7ヶ月ぶりに低下した。公式版PMIの雇用指数と受注指数も理想的ではなく、2月の新規受注指数は0.4ポイント低下の50.5となり、5ヶ月連続の低下となった。2月の雇用指数は0.2ポイント低下の48.0となり、2012年6月から50以下で推移している。
交通銀行シュローダー・ファンドマネジメントは、経済成長率は現在も低下中の可能性があると分析した。昨年第4四半期より、経済成長率が安定的に低下を続けている。過去2ヶ月の高頻度データとその他のデータを見ると、経済成長率が低下の流れを続けている可能性がある。間もなく発表されるCPI(消費者物価指数)、PPI(生産者物価指数)、経済成長データは全面的に、景気低迷の流れを裏付けると見られる。
JPモルガン・チェース中国担当チーフエコノミストの朱海斌氏は、「第1四半期に中国経済の成長率はさらに低下する。これは政府の経済構造調整、余剰生産能力の消化、昨年下半期の信用貸付の抑制による金融リスクの回避といった要素の影響を反映する」と分析した。
香港上海銀行の中国担当チーフエコノミストの屈宏斌氏は、「多くの兆しが、GDP成長率の低下のリスクが拡大していることを示している。政策措置の適度な微調整により、市場の景況感を安定させる必要があり、今後数四半期の経済成長も安定させなければならない」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年3月4日